イブキボウフウ(伊吹防風)

Libanotis coreana


イブキボウフウ1

  • 科名・属名 : セリ科 イブキボウフウ属
     注.APG分類では、学名(L. coreana var. coreana)

  • 特徴 :
     草丈30〜120cmの多年草。
     全体に毛があり、茎は直立し、上部でよく分枝する。
     葉は2〜3回羽状複葉で、長さ5〜30cm。小葉はさらに細かく切れ込み、裂片の形は様々。
     花は複散形花序となり、花序は径3〜6cm。花は白色で、長さ3mm程度の長三角形の萼歯がある。
     果実(分果)は楕円形で、分果の背に毛が生え、油管は各背溝下に3〜4個、合生面に6個ある。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜本州(近畿地方以北) (国外:朝鮮(南部)
     山地〜亜高山帯の礫地や草地

  • 花期 :   8〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1997年8月23日  長野県霧が峰
     中上・全体2 2004年8月11日  長野県八方尾根
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 2018年7月20日  長野県美ヶ原
     左下・花、右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     イブキ(伊吹)の名がつけられているが、伊吹山には分布しないことになっている。セリ科はよく似た花が多いので、伊吹山で見られるよく似た花(多分イブキゼリモドキ)を調べた結果本種でなく、名前だけが残ったのだろう。
     高山の日当たりのいい礫地でも見るが、高原などで見ることが多く、草丈も1m近くあるものもあり割合によく目立つ。
     小さな白い花のセリ科はどれも似ているが、この花は果実に毛があるのが特徴である。それなのに、特徴がはっきりわかる写真はなかった。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
イブキボウフウ2

花序

花