ツシマノダケ(対馬野竹)

Tilingia tsusimensis


ツシマノダケ

  • 科名・属名
  • : セリ科 シラネニンジン属

  • 特徴

  •  草丈20〜70cmの多年草。
     茎は直立し、やや枝を分ける。
     葉は3小葉からなり、小葉は緑色で、表に微毛があり、裏面は白緑色で無毛。縁は中裂する。
     花序は複散形花序となり、花は小さく花序は目立たない。
     シラネニンジンの仲間であるが、葉が羽状複葉でなく3小葉であることや、花は小さく花序は目立たないことなどが異なる。br>
  • 分布・生育地

  •  九州(対馬)  山地の林下の乾燥地

  • 花期
  • : 9〜10月

  • 撮影月日・場所

  •  2007年9月30日 長崎県対馬
     中・花  同 上
     下・葉  同上 

  • 撮影記

  •  噂どおりすれ違った数十人の登山客は韓国人ばかり。それも老若男女入り交じり、日本の団体ツアーとは大分雰囲気が異なる。「コンチワー」というべきなのか「アンニョンハセヨ」というべきなのか一瞬考えてしまう。国境の島対馬の山は国際的だ。
     こんな状態でゆっくり探して写せるのだろうかと心配したが、韓国の登山客は山頂に着くとあっという間に引き返していく。おかげでゆっくり花探しできた。
     登山客同様この花も朝鮮半島との関係が深く、対馬と朝鮮半島南部だけに分布している。
     花はすぐに見つかったが、谷間から吹き上げてくる風に揺れて時間がかかった、やっと撮影した。背景に写っている細かく裂けた葉は、シダのカタヒバの葉である。
     撮影していると突然日本語で声をかけられた。見上げると昨晩Kさん宅で一緒に酒を酌み交わしたIさんだ。我々がこの山に登ると知って急遽登ってきたらしい。3人で話しながら戻る帰路はやっと日本を再確認した。

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花アップ

葉アップ