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- 科名・属名 : スミレ科 スミレ属
- 特徴 :
草丈10〜20cmの多年草。帰化。
根茎はワサビ状に肥厚し、斜めまたは横に伸び、時に分枝する。
葉は卵形〜腎形、長さ4〜5.5cm。先は鋭形〜鈍形、基部は深い心形、縁には低い波状の鋸歯があり、光沢がある。葉は花後著しく大型化し、長さ12cmにもなるものもある。托葉は狭披針形で、先は鋭く尖る。
花は直径2〜3cmと大きく、プリケアナ(priceana)と呼ばれる花弁が白色で基部が紫色(上、中下の写真)と、紫色の花のパピリオナケア(papilionacea)(中上・左下の写真)という2つのタイプがある。花茎は葉より高く、長さ5〜12cm。花弁は広卵形で先は円く、側花弁の基部付近の長さ約1mmの扁平な毛が密にあり、距は太くて短く、長さ約2mm。
閉鎖果は長卵形で、萼より長い。
- 分布・生育地 :
逸出帰化(北アメリカ東部〜中部原産)(各地で逸出帰化) 路傍、畑の縁
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1(プリケアナ) 2005年4月17日 東京都日野市 中上・全体2(パピリオナケア) 2005年4月17日 東京都多摩市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花1 2023年4月14日 東京都八王子市 左下・花2 2018年4月13日 東京都多摩市 右上・葉1 2023年4月14日 東京都八王子市 右下・葉2 2018年4月13日 東京都多摩市
- 撮影記 :
花が大きくて多数つき作りやすいため、広く栽培されているスミレで、逸出して道端や畑などで最近よく見かけるのでここでも取り上げた。
人家近くにあるのはやむをえないと思うが、奥多摩にスミレを撮影にいった際、頂上近くのアケボノスミレの群落の中にプリケアナが咲いていたのにはびっくりした。
登山者の足に種がついてきたものだと思うが、もし誰かが色々なスミレがあるようにと植えたとしたらもってのほかだ。
こういう間違った善意が生態系を撹乱している例は、植物だけでなく動物や爬虫類などでも見られ注意したいものだ。
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