ヒナスミレ(雛菫)

Viola tokubuchiana var. takedana


ヒナスミレ1


  • 科名・属名 : スミレ科 スミレ属

  • 特徴 :
     草丈3〜8cmの多年草。
     葉は長卵形〜三角状披針形で長さ2〜5cm、基部は心形。葉の表面は緑色〜暗緑色、裏面は紫色を帯びることが多い。
     花は直径1,5cm前後、花弁は淡紅紫色〜紅紫色。側花弁にはまばらに毛がある。
     葉の葉脈にそって白い斑のはいる品種を、
     ●フイリヒナスミレ(f. variegata)(中4の写真)という。
     また、白花を、
     ●シロバナヒナスミレ(f. albiflora)(左下の写真)といい、
     緑色の花を
     ●ミドリヒナスミレ(仮称)(学名なし)(右上の写真)という。

  • 分布・生育地 :
     北海道(南部)〜九州(中部地方以北)の太平洋側 (国外:朝鮮、中国(東北部))
     山地のブナ帯の林縁や林下

  • 花期 :   4月上旬〜5月上旬

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2000年4月23日  山梨県三ツ峠
     中1・全体2 2006年4月22日  長野県諏訪郡
     (上、中1は拡大写真あり。写真をクリック)
     中2・花1    同  上
     中3・花2 2023年4月20日  長野県軽井沢
     中4・フイリヒナ 1984年4月29日  群馬県鳴神山
     左下・シロバナ 2015年4月21日  群馬県甘楽郡
     右上・ミドリヒナ 2007年4月22日  群馬県藤岡市
     (中4、左下、右上は拡大写真あり。写真をクリック)
     右中・葉(表) 2015年4月21日  群馬県藤岡市
     右下・葉(裏) 2023年4月20日  長野県軽井沢

  • 撮影記 :
     淡紅紫色の花が美しいスミレである。本州では太平洋側の山地の林下で見かける。
     花期はスミレ類の中では比較的早く、他のスミレが満開の頃にはやや疲れ気味の花が多い。
     山梨県三ツ峠では伐採された斜面をピンクに染めていて、これほどの群落には初めて出会った。
     ピンクの花だけでなく、中には白い花をつける株(中4の写真)や葉に白斑が入るもの(中3の写真)などもある。

  • ミドリヒナスミレ(仮称)

    葉1(表)

    葉2(裏)

    同じ科の仲間の花
ヒナスミレ2

花1

花2

フイリヒナスミレ

シロバナヒナスミレ