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- 科名・属名 : スミレ科 スミレ属
注.APG分類では、学名(V. tokubuchiana var. tokubuchiana)
- 特徴 :
草丈3〜8cmの多年草。
無茎種。地下茎は短く、開花後地中に匐枝を伸ばし、途中に新株を作る。
葉は互生、地面に広がるように平開し、葉身は広卵形〜卵形、長さ1.5〜4cm、幅1〜2.5cm。先は鋭頭、基部は心形、縁には低久て平らな鋸歯がある。表面は暗緑色で葉脈沿いに淡い白斑が入り、裏面は普通紫色を帯び、短毛がある。葉柄は長さ2〜8cm、紫色を帯び、有毛。
花は径1.5〜2cm、淡紅紫色〜紅紫色。花柄は長さ5〜8cm。花弁は長さ8〜12mm、側花弁の基部にはまばらに毛がある。距は細く、長さ5〜6mm、普通上向きに緩やかに曲がる。花柱は突頭形(カマキリの頭形)で左右の張り出しは弱く、柱頭は下向きに短く突き出る。萼片は広披針形、有毛、付属体は楕円形で全縁。
葉に斑の入らないものを、
●ミドリフジスミレ(f. concolor)(左下の写真)という。
- 分布・生育地 :
本州(関東地方北部) (国外:日本固有) 山地の腐植土の多い林下
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1996年4月29日 栃木県日光 中上・全体2(群落) 1994年4月29日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花1 1996年4月29日 同 上 中下・花2 1994年4月29日 同 上 左下・ミドリフジ 1996年4月29日 同 上 (左下は詳細写真あり、写真をクリック) 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
ヒナスミレによく似た美しいスミレで、関東地方北部の栃木県、群馬県の限られた地域に分布している。
ヒナスミレよりも葉が丸くて白斑も細めで、花の色もやや青味がかかるが、花の色は濃いものや薄いものまで色々ある。
美しいスミレのため掘り取られて少なくなっているが、日光の湿った沢沿いのその場所にはかなりの個体数があり、斑の入らないミドリフジスミレも見られた。
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