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- 科名・属名 : スミレ科 スミレ属
- 特徴 :
草丈3〜6cmの多年草。
無茎種。地下茎は細くて短く、細い地上匐枝を伸ばし、新株を作る。
葉はロゼット状に多数出て、葉身は三角形、長さ、幅とも0.5〜1.5cm。先は円頭、基部は切形、縁には低く平らな鋸歯がある。質はやや厚く滑らかで、表面は濃緑色、裏面は淡緑色、縁に短毛があるか、両面とも無毛。葉柄は長さ1〜3cm。
花は径1〜2cm。花柄は長さ3〜7cm。花弁は白色で細く、長さ8〜13mm、幅2〜5mm、唇弁に紫色の筋が入る。側弁の基部は無毛。距は太くて短く、長さ1.5〜3mm。花柱は虫頭形(カマキリの頭形)、上部の左右への張り出しは弱く、柱頭は前向きに突き出る。萼片は披針形、長さ3〜6mm、付属体は小さく、三角形で全縁。
果実(刮ハ)は広楕円形で鈍頭、長さ3〜5mmと小さく、緑色で不規則な紫色の斑点があるものが多い。
- 分布・生育地 :
沖縄県(石垣島) (国外:日本固有) 山地の渓流沿いの湿った岩上
- 花期 : 2〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2009年2月22日 沖縄県石垣島 中・全体2、以下全て 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
イシガキの名前がつくように沖縄県石垣島に知られ、ヤエヤマスミレの変種で、葉の基部が切形になるのが特徴とされている。
石垣島でも自生地は少なく、そのうちの1ヶ所には出かけるたびに訪れ、何とか花を写しアップしていたが、いい状態の花には出会えていなかった。
それならと、不便なため敬遠していた別の自生地を訪れることにした。山中に入り足元のハブに気をつけながら沢沿いを探すと、岩上で3〜4個も花をつけた見事な株が目に入った。
1〜2輪の弱々しいイメージだっただけに、こういう予想外は非常に嬉しい。この花の株を最初に見て以来、数年がかりでやっと満足のいく状態の花に出会え、目的の花を全て撮影することができた満足いく花見行だった。
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