ヤエヤマスミレ(八重山菫)Viola tasiroi |
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草丈3〜13cmの多年草。 葉は変化が多いが、普通菱形で長さ幅とも0.5〜2.5cm。葉は普通毛がなく、表面は濃緑色で葉脈部は黄緑色、裏面は緑白色。 花は数個〜十数個つき、直径1.2〜2cm、葉より高く突きである。 花弁は細く白色で唇弁を中心に紫条が入る。唇弁が他の花弁に比べ小さいことはない。側花弁の基部は短毛がある。 沖縄(西表島) 山地の渓流沿いの岩上 2009年2月21日 沖縄県西表島 中 2004年3月25日 下 同 上 西表島の源流域は湿度が高く、3月というのに少し歩くだけで汗びっしょり。 冬に来た時葉を確認していたので大丈夫と思ったが、果たして咲いているだろうかと急ぎ足になった。沢沿いのコケ上に白い花が見えたときはホッとした。 葉が菱形になるのがよく似たイシガキスミレなどとの相違点である。 ただ、花期的に遅かったせいなのか、多くの花をつける株は側花弁が閉じている花が目立った。 南方の島に咲くこのスミレの仲間は、暑さを逃れ沢沿いの涼しい場所だけに生き残っている。誰も来ない原生林下は驚くほど静かで、ジャングルの中にいることを忘れてしまいそうだった。 同じ科の仲間の花 ![]() ![]() |
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