アブクマトラノオ(阿武隈虎の尾)

Bistorta abukumensis


アブクマトラノオ1

  • 科名・属名
  • : タデ科 イブキトラノオ属

  • 特徴

  •  草丈5〜20cmの多年草。
     根茎は長く匍匐する。
     根出葉は卵形〜卵状楕円形で、長さ5〜10cm。先は短鋭形で、葉柄に翼はない。茎葉は大きく、長さ3〜8cm。
     花は穂状花序で、花柄が長いのでややまばらにつくように見え、白色で5深裂する。
     ハルトラノオに似るが、茎葉が大きく、1999年新種として発表された。

  • 分布・生育地

  •  本州(宮城〜福島県の太平洋側)
     山地の林下

  • 花期
  • : 4月

  • 撮影月日・場所

  •  2009年4月18日 福島県双葉郡
     中、下   同 上

  • 撮影記

  •  以前はハルトラノオと混同されていたというこの花、アブクマ(阿武隈)の名前のとおり福島から宮城県にまたがる阿武隈山地に知られている。
     4月中旬、少し早いかなと思いつつ福島県に向かった。福島県は尾瀬や会津など内陸部は何度も出かけたが、浜通りに撮影に出かけるのは初めてだ。
     現地に着くと、やはり花期には少し早くてほとんどが蕾、やっと開花し始めた株がいくつか見つかった。
     写真でもわかると思うが、長い小花柄、まばらにつく花、ハルトラノオとは雰囲気がかなり異なる。これがどうして混同されていたのか不思議に思った。

    花アップ2

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アブクマトラノオ2

花アップ1