ハルトラノオ(春虎の尾)

Bistorta tenuicaulis


ハルトラノオ1

  • 科名・属名 : タデ科 イブキトラノオ属
      注.APG分類では学名(var. tenuicaulis)

  • 特徴

  •  草丈5〜20cmの多年草。
     葉は卵形〜卵円形で長さ2〜8cm。長い柄があり、先は尖り、全縁で、基部は葉柄に流れる。茎葉は小さい。
     花は根出葉とは別に出た花茎の先に、長さ2〜4cmの花序となり、密に花をつける。花弁はなく、萼は白色で5裂する。葯は赤色。
     果実(痩果)は広楕円形で長さ約3mm、光沢がある。
  • 分布・生育地 :
     本州〜九州  (国外:日本固有)
     山地の林下

  • 花期 :  4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     2008年5月4日  群馬県甘楽郡
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中 1984年5月5日  茨城県筑波山
     下・花 2015年4月18日  大分県日田郡

  • 撮影記 :
     木々の若葉が眩しい頃、林下もやっと芽吹きの季節。そんな中、一足早く花を見せるのがこの花だ。
     イブキトラノオを小さくしたような花で、円柱状の白い花穂を虎の尾になぞらえているが、草丈はせいぜい20cm、可愛らしい虎だ。
     限られた種類の春の花、毎年撮影しているにもかかわらず、出会うとついカメラを向けてしまう。
     宮城県から福島県にかけての山地に、この花によく似たアブクマトラノオという花が知られており、早く見てみたいものだと思っている。

     2009年、やっとそのアブクマトラノオに出会えた。似ているという話だったが、はっきり違いがわかる花だった。

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ハルトラノオ2

花