ヒメイワタデ(姫岩蓼)

Polygonum ajanense


ヒメイワタデ1

  • 科名・属名 : タデ科 タデ属

  •  注.APG分類ではオンタデ属、学名(Aconogonon ajanense)
  • 特徴 :
     草丈5〜30cmの多年草。
     茎は細く、よく分枝して下部は這うように広がり、毛がないか伏毛がある。
     葉は卵状披針形〜披針形、長さ2.8〜7cm、幅0.4から。7cm。先は鋭形〜鈍形、基部は細まってくさび形で柄はなく、全縁。質は厚く、表面はへこみ、しわのように見え、両面に短毛があるか、表面だけ毛がない。
     花は枝先に円錐状の偽総状花序となって集まり、多数つく。花被片は淡黄白色または淡紅紫色を帯び、5深裂し、裂片は長さ2.5〜4mm。雄しべは8個、花被片より短い。花柱は3個。
     果実(痩果)は3稜がある広卵形、褐色で光沢がある。
     別名 チシマヒメイワタデ

  • 分布・生育地 :
     北海道 (国外:朝鮮(北部)、中国(東北部)、サハリン、アムール、ウスリー、シベリア(東部)
     高山帯の岩礫地や岩場

  • 花期 :   7〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1983年6月11日  北海道礼文島
     中上・全体2 1981年6月14日    同  上
     中下・全体3 1980年7月28日  北海道大雪山
     (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花 1983年6月10日  北海道礼文島
     右下・葉 1986年6月14日    同  上

  • 撮影記 :
     高山帯の砂礫地に、小さな塊を張り付くように作って咲くこの花、地味ではあるが高山では数少ないタデ科の花だ。
     大雪山などでは2000m近い高地に咲く花も、礼文島では平地の岩場や礫地で見られる。
     海が見下ろせるような場所で、ミヤマオダマキやこんな高山植物を見ると、植物の垂直分布というのを実感する。

  • 葉

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花