ママコノシリヌグイ(継子の尻拭)

Persicaria senticosa


ママコノシリヌグイ

  • 科名・属名 : タデ科 イヌタデ属

  • 特徴 :
     草丈約1mの1年草。
     茎は多くの枝を分け、下向きの毛が生え、他の者に寄りかかって伸びる。
     葉は対生し、葉身は三角形、長さ3〜8cm、幅3〜7cm。先は尖り、基部は浅心形で全縁。裏面脈上に刺毛がある。葉柄は葉身とほぼ同長。托葉鞘の上部は腎円形で葉状になる。
     花は茎頂に十数個頭状につき、花被片は5裂し、上部は紅色で下部は白色。
     果実(痩果)は球形、花被に包まれ、黒色で光沢がない。

  • 分布・生育地 :
     日本全土 (国外:朝鮮、中国、ウスリー)
     道端、林縁、水辺

  • 花期 :   5〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2008年9月14日  東京都日野市
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中上・花1(紅色花)    同  上
     中下・花2 2017年6月14日  静岡県下田市
     左下・茎 2008年9月14日  東京都日野市
     右上・葉 2017年9月13日  東京都八王子市
     右下・托葉鞘 2017年9月23日  神奈川県川崎市

  • 撮影記 :
     植物の和名は、花の感じや発見者、類似の花との違いなどから付けられ、特にルールはない。そのため、不相応なくらい立派な名前が付けられている花がある一方、いくらなんでもという名前の花もある。
     ヘクソカズラとこの花が可愛そうな名前の双璧ではないかと思う。
     左下の写真でもわかるように、確かに茎に生える下向きの刺は鋭く、残酷なイメージを抱かせないわけではないが、上部が紅色の花は可愛く、別の名前を付けられてもいいはずだ。
     ヘクソカズラ(屁糞葛)という酷い和名をつけられている花でも、ヤイトバナとかサオトメカズラという別名があるのに対し、この花の別名は誰も知らないようなトゲソバで、これとて呼びたい気になれない。

  • 葉

    托葉鞘

    同じ科の仲間の花
花1(紅色花)

花2(普通の花)

茎