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- 科名・属名 : タデ科 イヌタデ属
- 特徴 :
草丈30〜50cmの1年草。
茎は根元で分枝して斜上し、普通1列の下向きの刺がある。
葉は互生し、長楕円状披針形で長さ3〜9cm、幅1〜2cm。先は鋭形、基部は浅い矢じり形でか浅い心形、耳部は三角形。縁には毛があり、両面の脈上に刺毛がある。短い葉柄がある。托葉鞘は短く、長さ2〜5mm、先は切形で長い縁毛がある。
花は茎頂や上部の葉腋に短い偽総状花序となって疎らに2〜6個つき、花は白色〜淡紅色で、長さ3〜3.5mm。花序柄はしばしば分枝し毛がある。
果実(痩果)は広楕円状卵形、先端に鈍い3稜があり、長さ2〜3mm、黄褐色で光沢がある。
- 分布・生育地 :
本州(関東地方以西)〜九州 (国外:朝鮮(南部)) 低山地の沢沿の林下、林縁
- 花期 : 7〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2012年9月29日 東京都清瀬市 中上・全体2 2017年9月21日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花、以下全て 同 上
- 撮影記 :
一時タデ科イヌタデ属の花に凝り、色々図鑑や文献を当たり、各地の湿地に探しに出かけた。
この花も「日本の野生植物}(平凡社)に載っている静岡県伊東市まで探しに出かけたが、湖畔にあったのはホソバノウナギツカミで、図鑑の記述が間違っていた。
この花、湿地に生えるのでなく林下に生え、西日本には比較的多いらしいが、関東では記録は少ない。
そんな折、東京都清瀬市の情報を知り、何とか見つけてやろうと意気込んで出かけた。
清瀬市といっても狭いわけではない、市内の林下をしらみつぶしに歩いたが見つからず、あきらめかけた頃、やっと少数の個体を見つけることができた。
5年後、どうなっているかと再訪すると、以前よりはるかに惨めな状態ながらしぶとく生残っていた。しかし、このままではいずれ消えてしまうと思ざるを得なかった。
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