ホソバノウナギツカミ(細葉の鰻攫)

Persicaria hastatoauriculata


ホソバノウナギツカミ1(群落)

  • 科名・属名 : タデ科 イヌタデ属

  • 特徴 :
     草丈30〜80cmの1年草。
     茎は下部は地を這い、上部は斜上し、下向きの刺がある。
     葉は互生し、下部の葉は卵形、上部の葉は長楕円形〜長披針形で、長さ2〜10cm。先は鋭く、基部はほこ形、縁毛があり、耳部は下方に曲がる。短い葉柄がある。托葉鞘は筒形で膜質、長さ2cm。
     花は茎頂で2又に分かれる花柄の先に総状花序にまばらにつき、花被は淡紅色で、長さ2.5〜3mm。花柄には腺毛がある。
     果実(痩果)はレンズ形か3稜形で、褐色で光沢がなく、長さ約2mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方以西)〜沖縄 (国外:朝鮮、中国、台湾)
     水辺

  • 花期 :   8〜11月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2009年9月13日  静岡県静岡市
     中上・全体2 2008年10月19日    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花序 2016年10月19日    同  上
     中下・花柄    同  上
     下左・托葉鞘 2009年5月10日    同  上
     右上・葉、右下・茎(刺) 2016年10月19日    同  上

  • 撮影記 :
     湿地には、ヤノネグサや花の終わったオギノツメ、紅葉したタコノアシなど、多くの湿生植物があり、撮影に忙しかった。
     そんな湿地の一角で、花つきの悪いナガバノウナギツカミが目に入った。記録程度にと1カット撮影する。
     帰ってから気になり調べると、花がまばらにつくことが特徴のホソバノウナギツカミという別種、もっとしっかり撮影しておけばよかったと反省しきりだった。

     翌年春、別の花を探して同じ場所へ出かけた。春はどんな状況かなと立ち寄ってみると、何と5月の初めなのに花が咲いている。しかも何株もだ。
     ありがたく、前年撮り損ねた花や、托葉鞘などしっかり撮影した。

  • 葉

    茎(刺)

    同じ科の仲間の花
ホソバノウナギツカミ2

花序

花柄

托葉鞘