ボロジノニシキソウ(ボロジノ錦草)Chamaesyce sparrmanni |
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草丈10〜25cmの常緑の多年草。 茎はよく分枝して地上を這う。全株無毛で粉白色を帯びる。 葉は対生して密につき、卵状楕円形で長さ約1〜2cm。 花は茎長や葉腋に集散状に多数つき、雄花と雌花が杯状花序となる。腺体は円形で、付属体は白色。 刮ハは扁球形で、径約3mm、表面は滑らか。 別名 オオアガリニシキソウ。 沖縄(大東諸島) 海岸の岩上 2006年12月3日 沖縄県南大東島 上は拡大写真あり(写真をクリック) 中、下左花・実、下右花 同 上 大東諸島は、琉球列島とは異なりフィリピンプレート上にあり、大昔は今のニューギニア島あたりにあった島が北に漂流してできたと言われている。現在も1年に5cmほど琉球列島に近づいているそうだ。 島の外周を環状に隆起さんご礁の岸壁が取り巻き、中央部が低くなって池や湿地、あるいは畑となっている。島の海岸にはさんご礁のリーフがなく、直接太平洋の荒波が海岸を洗っている。 そんな海岸の岩上にへばりつくようにこの花が生育している。琉球列島ではイワタイゲキが生えているような場所だ。ここにはその代わりにこの花があるといった感じだ。 パッとしない花ではあるが、ここ以外では遠くマリアナ諸島やオーストラリアにあるという貴重な花だ。 変わった和名はこの島を発見したロシア人がボロジノ諸島と名づけたことから由来していて、決して汚い服をまとった「襤褸(ボロ)地の錦草」ではない。 ![]() 同じ科の仲間の花 ![]() ![]() |
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