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- 科名・属名 : トウダイグサ科 ニシキソウ属
注.APG分類ではトウダイグサ属、学名(Euphorbia)、種小名変わらず
- 特徴 :
長さ20〜100cmの常緑の多年草。
根は木質化する。
茎はよく分枝して地上を這い、時に先が斜上、下部は木化し、全体無毛。
葉は対生、葉身は楕円形〜卵状楕円形で長さ1.3〜1.7cm、幅約0.7mm。先は鋭形〜鈍形、基部は左右非相称の凹形、縁は全縁。質はやや革質で無毛。葉柄があり、全て托葉があり、托葉は合着し、横長三角形、長さ1.2〜1.5mm、不規則な鋸歯があり、外側は無毛。
花は茎長や葉腋に集散状に多数つき、雄花と雌花が杯状花序となり、葉状の苞がある。花序の柄は長さ2〜6mm。腺体は4個で小さく、花弁状の付属体が4個あり、横長楕円形で、幅約0.8mm。付属体は白色、横長楕円形で、長さ約1mm、幅約1.5mm。総苞は長さ約2.5mm、外側は無毛。
果実(刮ハ)は広扁球形で3稜があり、長さ幅とも約2.3mm、表面は滑らか。種子は楕円形で種枕を欠き、褐色、長さ約1.2mm、幅約0.8mm。
別名 オオアガリニシキソウ
- 分布・生育地 :
沖縄(大東諸島) (国外:ポリネシア、ミクロネシア) 海岸の隆起石灰岩の岩上
- 花期 : ほぼ1年中?
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2006年12月3日 沖縄県南大東島 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
大東諸島は、琉球列島とは異なりフィリピン海プレート上にあり、大昔は今のニューギニア島あたりにあった島が北に漂流してできたと言われている。現在も1年に5cmほど琉球列島に近づいているそうだ。
島の外周を環状に隆起珊瑚礁の岩壁が取り巻き、琉球列島の島のように珊瑚礁のリーフがないため直接太平洋の荒波が海岸を洗っていて、島の中央部が低くなって池や湿地、あるいは畑となっているという変わった姿をしている。
そんな海岸の岩上にへばりつくようにこの花が生育している。琉球列島ではイワタイゲキが生えているような場所だ。ここにはその代わりにこの花があるといった感じだ。
パッとしない花ではあるが、ここ以外では遠くマリアナ諸島やオーストラリアにあるという貴重な花だ。
変わった和名はこの島を発見したロシア人がボロジノ諸島と名づけたことから由来していて、決して汚い服をまとった「襤褸(ボロ)地の錦草」ではない。
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