ドナンコバンノキ(渡難小判の木)

Phyllanthus oligospermus subsp. donanensis


ドナンコバンノキ

  • 科名・属名
  • : トウダイグサ科 コミカンソウ属

  • 特徴

  •  高さ1.5〜2mの落葉低木。
     葉は互生し、枝の左右に2列に並ぶので羽状複葉のように見える。葉身は2〜5cmの楕円形、先は鈍形、縁は全縁。
     花は雌雄同株で、葉腋に数個ずつ束生し、雄花は花弁はなく萼片(5個?)の長さ1.5〜2mm、瓦重ね状につく。雌花の萼片は直立する。
     果実(液果)は球形で径7〜8mm、長さ2〜4mmの小花柄の先に下垂し、暗赤色に熟す。

  • 分布・生育地

  •  沖縄(与那国島)  林縁

  • 花期
  • : 8〜12月?

  • 撮影月日・場所

  •  2010年10月15日  沖縄県与那国島
     中、雄・雌花 2013年12月17日   同  上
     下左・果実 2010年10月15日    同  上
     下右・葉 2013年12月17日    同  上

  • 撮影記

  •  2001年に発表された種で、与那国島の林縁に希産するが、産地は限られているようだ。
     和名にこの島の別名ドナンがつけられているが、「ドナン(渡難)」とは渡るに難しいということで、この島の位置を考えると言い得て妙だ。
     オオシマコバンノキと感じも名前も似ているが属も異なり、この木の果実は下向きにつくのに対し、オオシマコバンノキは枝の上につくことで見分けられる。
     この日は風が強いうえ一瞬の止み間もなく吹き、かなりの時間カメラを構えて待ったが、数度しかシャッターを押せる機会はなかったが、何とか写っているコマがあった。
     数年後、12月にこの島を訪れた際立ち寄ってみると、花は盛期で、雄花も雌花も確認して撮影できた。

    葉

    同じ科の仲間の花
雄花

雌花

果実