リュウキュウタラノキ(琉球(木偏に怱)の木)

Aralia ryukyuensis var. ryukyuensis


リュウキュウタラノキ

  • 科名・属名 : ウコギ科 タラノキ属

  • 特徴 :
     高さ3〜5mの落葉低木。
     茎には刺がないか、短くて下部は平たくて太く、長さ2〜5mmの刺が疎らにある。若枝は短毛があるが、後無毛。
     葉は互生、2〜3回羽状複葉で、長さ50〜100cm。小葉は卵形〜狭卵形、長さ5〜12cm、幅2〜4cm。先は次第に細くなって尖り、基部は広いくさび形〜円形、縁には低い鋸歯がある。表面は無毛、裏面は白く、無毛か主脈の両側に粗い毛が散生する。小葉柄や葉軸は無毛。
     花は枝先に長さ30〜40cmの円錐花序となり、1〜2回分枝して花序柄の先に散形に多数の花をつける。花弁は5個、楕円形で白色、長さ約2mm。雄しべは5個、花柱は5個。萼筒は広鐘形で無毛、先は浅く5裂する。
     果実(液果)はやや平たい球形、5稜があり、径約3mm、黒熟する。
     別名 ウラジロメダラ

  • 分布・生育地 :
     九州(甑島、奄美大島以南)〜沖縄(宮古島まで) (国外:台湾(北西部))
     山地林縁

  • 花期 :   7〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2013年9月4日  沖縄県国頭郡
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花序(雌性期)、以下全て    同  上

  • 撮影記 :
     沖縄島北部の林道を走っている時、「タラノキ」のようなこの花が目に入った。
     地元の花仲間から「ウラジロメダラ」と聞いて車を降りて撮影したがすでに花弁は落ちていて雌性期の花だった。
     初めて聞く名前だったので帰って調べると、「リュウキュウタラノキ」の別名とされていた。
     本土に分布するタラノキによく似ているが、小葉が卵形〜狭卵形で先が急に狭まらず、次第に細くなって尖ることや、刺は無いか、あっても太くて短いことが異なっている。

  • 葉

    茎の刺

    同じ科の仲間の花
花序(雌性期)

花(雌性期)