ヒナカンアオイ(雛寒葵)

Heterotropa okinawensis


ヒナカンアオイ

  • 科名・属名 :
     ウマノスズクサ科 カンアオイ属
     注.APG分類では、学名(Asarum okinawense)

  • 特徴 : 
     葉の長さ5〜6cmの多年草。
     葉は広卵状心形、深緑色で雲紋がある。基部は極めて狭く両側から多少重なる。
     花は直径1cm、萼筒は暗緑色〜汚紫色、筒状で7mm程度。萼裂片は黄緑色で5mm程度、反り返らない。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(本島) (国外:日本固有)
     常緑広葉樹林下

  • 花期 :  4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     2005年5月15日  沖縄県
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・花    同  上

  • 撮影記 :
     沖縄本島のカンアオイ類はオナガサイシンと本種の2種類知られているが、いずれも北部の石灰岩地帯だけにごく稀に分布している。
     どんよりと曇った梅雨空、山にはガスがかかり、こんな日に登山しようという物好きはいないし、石灰岩地帯はハブが多い。慎重に下草をたたきながら薄暗い原生林下を探した。
     石灰岩の隙間にあるという話をもとにそれらしき場所を探すが、カンアオイらしき葉はない。少ないとは聞いていたが、葉も見つけられない。これで最後と覗き込んだ石灰岩の隙間で、やっと小さな葉と花を見つけた。
     カメラの露出計の針が全く動かないような暗い中、失敗しないようにと何十枚も写した。

  • 葉

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花1

花2