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- 科名・属名 : ウマノスズクサ科 カンアオイ属
- 特徴 :
草丈5〜10cmの多年草。
葉身は卵形〜広卵形、長さ5〜10cm、幅4〜8cm。先は鈍頭〜鋭頭、基部は深い心形、縁に短毛が散生する。表面は光沢がなく、普通雲紋状の斑が入る。
萼筒はやや台形状、上部は著しく括れる。萼裂片はやや開出し、長さ約1cm、縁は波状にうねり、内側は暗紫色〜暗褐色。子房の位置は半下位で、2輪になる雄しべは、外側の6個が完全に消失し、内側の6個だけがある。花柱の形態や柱頭の位置も特異性がある。
- 分布・生育地 :
九州(長崎県福江島) (国外:日本固有) 常緑樹林下
- 花期 : 2〜3月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2020年2月22日 長崎県福江島 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
急斜面の常緑樹林下、木に掴り慎重に降りていくと、やや明るくなった岩交じりの斜面にカンアオイの葉が見えた。
慎重に近づきそっと葉の下を見ると、括れの目立つ白っぽい花が固まってついていた。
この花だけを目的に訪れた福江島、他の花の少ない時期だけに、目的の花が見つかりひとまずホッとした。
株数は少ないうえ花をつけている株は何株もなかったが、花色は色々あって面白く時間の経つのを忘れるほどだった。
以前は学名もつけられていなかった花で、最近の図鑑でやっと学名がつけられ、他の種との違いが明らかにされた。
それによると、花の外観はサンヨウアオイに似ているが、萼筒がやや台形状で2輪になる雄しべの外側の6個が完全に消失していることなどが違いとされている。
萼片の欠けた花の内部を見ると、確かに雄しべは6個しかなかった。
余談になるが、「コロナ感染」が広がり始めた時期、首都圏ではマスクが手に入らなかったので、長崎県の島嶼なら手に入れられるのではと大きなドラッグストアを覗いて見たが、ここでもマスク売場は空っぽだった。
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