ズソウカンアオイ(逗相?寒葵)

Heterotropa savatieri subsp. pseudosavatieri


ズソウカンアオイ1

  • 科名・属名 :
     ウマノスズクサ科 カンアオイ属
     注.APG分類では、学名(Asarum savatieri subsp. pseudosavatieri)

  • 特徴 :
     葉は卵形〜楕円形で長さ6〜12cm、幅5〜9cmの多年草。
     先は幾分尖り、基部は心形。表面は緑色で光沢がなく、しばしば雲紋が入る。
     花は暗褐色〜淡紫色、萼筒は丸みを帯びた円筒形で小型、長さ7〜11mm、径10〜12mm、上端は少しくびれ、喉部に口環がある。萼筒内部の隆起する縦襞は12〜18。萼裂片は三角形卵形で開出する。雄しべは12個、花柱は6個。  オトメカンアオイの亜種で、葉も暗褐色の花も良く似ていて区別が難しい。
     違いは花期が異なること、花のすぐ下に鱗片葉でなく普通葉がある点とされている。

  • 分布・生育地 :
     本州(神奈川県(南西部)、静岡県(伊豆半島中部)) (国外:日本固有)
     低地〜山地林下

  • 花期 :  10〜11月(花は春まで残る)

  • 撮影月日・場所 :
     1995年11月25日  神奈川県西丹沢
     中、下・花    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     神奈川県や静岡県に分布するオトメカンアオイの変種である。
     同じように神奈川と静岡県に分布するが、分布域は異なっていて混生していることはない。
     初めてこの名前を聞いた時、どんな花か見当もつかなかった。カンアオイ類は多くの変種・亜種に分けられているが、どの図鑑をみても掲載されている種類は限定されている。
     それに、花の色や葉の形、模様など個体差が大きく、同定に悩むことも少なくない。
     この花も、そこにあると聞いて撮影したもので、通りがかりに見かけたら気にも留めなかったかもしれない。

  • 同じ科の仲間の花
ズソウカンアオイ2

花