|
- 科名・属名 : ウルシ科 ウルシ属
注.APG分類では、ウルシ属の学名は(Toxicodendoron)、本種の学名(T. succedanum)
- 特徴 :
高さ6〜10(〜15)mの落葉高木。
幹の径は8〜12cm、樹皮は淡褐色〜帯赤褐色、老木では縦の裂け目がある。若枝は無毛で、灰白色で縦長の皮目が目立つ。
葉は互生、長さ20〜40cmの奇数羽状複葉で、9〜15個の小葉がある。小葉は披針状長楕円形〜広披針形、長さ5〜12cm、幅1.8〜4cm。先は細長く尖り、基部は鋭形で側小葉では左右が歪み、縁は全縁。質はやや革質で少し光沢があり、裏面は粉白を帯び、裏面脈上には初め点状の毛が散在するが、後両面とも無毛。
雌雄異株で、花は葉腋から5〜10cmの円錐花序を伸ばし、多数の花をつける。花弁は5個、黄緑色、楕円形で反り返り、長さ約2mm。萼片は5個、三角状卵形で先は鈍く、長さ約0.8mm。雄花の雄しべは5個、雌花は5個の退化雄しべと1個の雌しべがあり、花柱は3裂する。
果実(核果)は扁球形、径9〜13mm、9〜10月に黄白色に熟し、表面は無毛で光沢があり、後に外果皮が剥がれ、白色で縦筋のあるロウ質の中果皮が露出する。
別名 リュウキュウハゼ、ロウノキ
- 分布・生育地 :
本州(関東地方以西)〜沖縄、小笠原 (国外;中国(南部)、台湾、東南アジアの熱帯、亜熱帯域)
- 花期 : (4〜)5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2014年3月24日 沖縄県与那国島 中上・全体2 2012年5月30日 神奈川県三浦半島 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・雄花序 同 上 中下・雄花 2014年3月24日 2014年3月24日 沖縄県与那国島 左下・果実(核果) 2014年9月4日 沖縄県西表島 右上・葉 2013年6月9日 福井県敦賀市 右下・葉(紅葉) 2019年5月10日 沖縄県西表島
- 撮影記 :
沖縄では数少ない紅葉する木で、冬に訪れると常緑樹の濃い緑の中の赤色がよく目立つ。ただ右下の紅葉の写真は、本来の季節のものではない。
南方系の種類で、本州での分布は、古くから種子からロウを取るため栽培されていたものが野生化したという説もあり、本州では暖かい海岸近くで見かけることが多い。
ヤマウルシやヤマハゼに似ているが、葉が無毛であることが異なる。
同じ科の仲間の花
|