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- 科名・属名 : ユキノシタ科 チダケサシ属
- 特徴 :
草丈50〜80cmの多年草。
葉は2〜3回3出複葉で、頂小葉は菱状長楕円形〜菱状披針形、側小葉は長楕円形〜長楕円状披針形で、長さ3〜7cm、幅1〜2.3cm。先は尾状鋭形で、基部も鋭形、縁には深い重鋸歯がある。葉柄は長さ5〜15cm。茎葉は1〜2個。
花は複総状または円錐状の花序となり、側枝は斜上〜直立し、総状に密につく。花は両性で、花弁は5個、白色でさじ形、長さ3〜4mm、幅1〜1.5mm。雄しべと10個、花弁と同長かやや短い。萼裂片は楕円形で緑白色、長さ1.5〜1.8mm。
果実(刮ハ)は長さ3〜4mm。
- 分布・生育地 :
本州(中部地方以西)〜九州 (国外:日本固有) 渓谷沿いの岩上
- 花期 : 5〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2011年7月15日 高知県吾川郡 中上・全体2 2018年6月17日 大分県佐伯市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花序 2011年7月14日 高知県安芸郡 左下・花 2018年6月17日 大分県佐伯市 右上・葉1 2011年7月14日 高知県安芸郡 右下・葉 2018年6月17日 大分県佐伯市
- 撮影記 :
梅雨の合間、山間部の渓谷沿いの道は、たっぷり含んだ湿気が夏の日差しに照らされ、すぐに汗びっしょりになる。たまに吹いてくる風が唯一の涼だ。
暑さを避けて流れの側まで下りると、さすがに涼しく、しばらくの間ホッと一息つく。
沢沿いの湿った岩上にチダケサシのような白い花が咲いている。
チダケサシとは小葉の形が菱形で先が尖ることや、花弁の幅が倍ほど広いことなどが違いとされ、西日本に分布しているこの花だ。
早速撮影を始めるが、さっきは心地よくしてくれた風が、今度は細かく花を揺らし、すっかり時間が掛かってしまった。
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