エゾネコノメソウ(蝦夷猫の目草)

Chrysosplenium alternifolium var. sibiricum


エゾネコノメソウ1

  • 科名・属名 : ユキノシタ科 ネコノメソウ属

  • 特徴 :
     草丈5〜12cmの多年草。
     根出葉は互生、葉身は腎円形。長さ3〜6mm、幅5〜13mm。先は円く、基部は著しく心形、縁には5または7個の浅い鋸歯がある。表面は毛を散生するか無毛。葉柄は長さ約3mm。花茎には1〜2個、根出葉と同形の葉が互生する。
     花は茎頂に集散花序に密につき、花序は径1〜2mm。花の周りの苞葉は、線黄色。花は径3〜5mm、萼裂片は4個、鮮黄色、半円形で長さ1〜1.5mm、花時には平開する。雄蕊は8個、長さ約0.5cm、裂開直前の葯は黄色。花柱は極めて細く、花時より開出する。
     果実(刮ハ)は刺股状、花柱間で裂開する。種子は楕円形、長さ約0.8mm、平滑で乳頭状突起はない。

  • 分布・生育地 :
     北海道(東部、北部) (国外:朝鮮、中国、モンゴル、ヒマラヤ、サハリン、シベリア、カムチャッカ半島、北アメリカ(中央部))
     湿原、林下の水湿地

  • 花期 :   5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1995年5月25日  北海道根室市
     中・全体2、以下全て    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     海を見下ろす道東の海岸草原は、5月末といってもまだ一面の枯草色。
     そんな中に地面をピンクに染めたユキワリコザクラが咲いていた。
     海岸の崖にある小さな沢を詰めると、源頭部に黄色の絨毯が見えた。なんだろうと近づくとこの花の群生だった。
     ネコノメソウの仲間は花弁のように見える苞葉が目立つが、その中でもこの花は一際鮮やかな黄色だった。

  • 根出葉

    同じ科の仲間の花
エゾネコノメソウ2

花