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- 科名・属名 : ユキノシタ科 ネコノメソウ属
- 特徴 :
花茎の草丈5〜10cmの多年草。
走出枝は花後伸び、白色の軟毛が密生し葉を対生する。
根出葉は花時には枯れ、茎葉は扇状円形〜円腎形で、長さ2〜10mm、幅3〜16mm。基部は鈍形〜くさび形、縁には5〜9個の半円形の鋸歯がある。葉柄は長さ3〜30mm。
花は茎の上部に集散花序を作る。花弁はなく、萼裂片は2〜3mmで立ち、先は円頭。雄しべは萼裂片よりやや短く、裂開前の葯は紫色。
ハナネコノメに似ているが、萼裂片の長さが短く、先は円頭であることや、裂開前の葯が暗紅色でなく紫色であることが相違点。
- 分布・生育地 :
本州(紀伊半島) (国外:日本固有) 林下の沢沿いの湿地
- 花期 : 3〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2006年3月26日 和歌山県新宮市 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・花序、以下全て 同 上
- 撮影記 :
紀伊半島に生育しているこの花を撮影に出かけたのは、3月としてはやや寒い日、夜行バスから降りるとひんやりした。
沢に沿った山道を歩きながら、流れ込む沢や涸沢では丹念に調べる。
ハナネコノメのような群落をイメージしていたのだが、見つかったのはほんの数株だった。
誰もこない静かな沢沿いで、葯の色の違いなどがわかるようにと、1時間近く撮影した。
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