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- 科名・属名 : ユキノシタ科 ネコノメソウ属
- 特徴 :
草丈5〜10cmの多年草。
全体に毛が少なく、花後、暗紅色を帯びた走出枝を伸ばし葉を対生する。走出枝の鋸歯は5個。
根出葉は花時には枯れ、葉身は扇状円形〜円腎形、長さ2〜10mm、幅3〜16mm。基部は鈍形〜くさび形で鋸歯は3〜7個。茎葉は1〜2対、扇形で対生する。葉柄は長さ0.3〜3cm。
花は暗紫色を帯びた花茎の先につき、径3〜5mm。花弁はなく、萼裂片は円頭〜鈍頭、白色。雄しべは8個、長さ3.5〜6mmと長く、萼裂片より飛び出す。裂開前の葯は暗紅色。
果実(刮ハ)は斜開し、嘴はほぼ同長で萼から飛び出す。種子は卵形、長さ0.6〜0.7mm、隆状に乳頭状突起が密に並ぶ。
- 分布・生育地 :
本州(福島県〜京都府) (国外:日本固有) 山地の沢沿いの樹林下
- 花期 : 3〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2007年3月31日 東京都高尾山 中上・全体2 2002年3月10日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花序 2007年3月31日 同 上 中下・花1 2009年3月29日 同 上 左下・花2 同 上 右下・葉 2015年4月3日 同 上
- 撮影記 :
シュンランなどとともに、関東地方では春浅いうちから咲き始める。
冬眠していた花見人が最初に目にする花の一つである。
まだ水も冷たい沢の岩上に群生して咲いている小さな花、アップで見ると葯の暗赤色と萼片の白色のコントラストが可愛い。
固まって咲くことが多いが、時には大群落となって遠くから見ても白く見えるほどである。
近畿地方から西に分布する母種のシロバナネコノメソウとは、全体に毛が少ない、葉の鋸歯の数が少ない、萼裂片が丸みがあって先は尖らず円頭〜鈍頭などの点が異なる。
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