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- 科名・属名 : ユキノシタ科 ユキノシタ属
注.APGV分類では、チシマイワブキ属、学名(Micranthes lanciniata)
- 特徴 :
草丈4〜10(〜27)cmの多年草。
根茎は太くて短く、先に開出する葉を多数ロゼット状に束生する。
根出葉は倒披針形、長さ1〜3(〜5)cm、基部はくさび形で、上部の縁には欠刻状の鋭い鋸歯がある。
花は花茎の先に集散状につく。花茎は腺毛が密生し、葉がないか、小さな披針形の葉を1個つける。苞は披針形。花弁は5個、白色で下部に2個の黄色い点があり、長円形で鈍頭〜円頭、長さ5〜6mm、基部は耳状となり、明らかな爪がある。萼裂片は長卵形で反曲し、長さ約2mm。雄しべは10個、長さ約3mm。裂開前の約は濃赤色。子房は上位、下半部は合生し、先端は次第に細まり、極めて短い花柱となる。
果実(刮ハ)は卵形、長さ5〜7mm、上部は斜開する。種子は長円形、長さ約0.7mm、縦条に細かな乳頭状突起が密生する。
- 分布・生育地 :
北海道(大雪山、夕張・日高山系) (国外:朝鮮(北部)、サハリン) 高山帯の湿った砂礫地
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1980年7月28日 北海道大雪山 中・全体2 1992年8月22日 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 下・花 同 上
- 撮影記 :
大雪山の少し湿ったような砂礫地は、気象条件の厳しさもあって大きな植物は育たない。
この花やチシマクモマグサなど、葉を小さ、厚くし、寒さに耐える小さな高山植物だけが所々に生えているだけだ。
しかし、短い夏に花茎を伸ばし、可憐な花を一杯咲かせる姿には感動を覚える。
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