ミカワショウマ(三河升麻)

Astilbe odontophylla var. okuyamae


ミカワショウマ

  • 科名・属名 : ユキノシタ科 チダケサシ属
     注.APGV分類では、学名(A. thunbergii var. okuyamae)

  • 特徴 :
     草丈40〜100cmの多年草。
     根出葉は2〜3回3出複葉で、頂小葉は卵形、長さ5〜12cm、幅4〜8cm。先端は尾状〜鋭尖頭、基部は浅心形、縁には浅い重鋸歯がある。
     花序は円錐状になり、下の側枝はよく分枝し、花弁は白色でさじ状線形、長さ約4mm。萼裂片は卵状楕円形、長さ約1.2mm。雄しべは10個、長さ約4mm。
     トリアシショウマに似るが、葉の先はトリアシショウマほど尾状にはならず、縁の重鋸歯は浅く、欠刻状にならない。

  • 分布・生育地 :
     本州(愛知県) (国外:日本固有)
     山地の林下、林縁

  • 花期 :   7〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2008年7月19日  愛知県新城市
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花1、以下全て    同  上

  • 撮影記 :
     以前この地を訪れた際、時期外れで花はなかったものの、それらしき葉を見かけた。花仲間にも確認し、真夏の一日訪れてみた。
     駅を降りたとたん熱風を感じる。朝から雲ひとつない青空、今日一日の暑さを思うとうんざりする。
     沢沿いの登山道に入ると目的のこの花が出てきた。しかしまだ蕾の花がほとんどだ。やっと咲き始めの株を見つけ撮影するが、木漏れ日が邪魔なうえ、谷風は弱いながらも止むことがない。足場も悪く、吹き出る汗を拭うこともままならない。やっとの思いで撮影し終えた。
     同じ道を戻る途中、道端に立派な群落のあるのを見つけた。こんなもんだなと苦笑いするしかなかった。
     トリアシショウマに似るが、小葉の先が尾状にならないという特徴があり、名前の通り愛知県の一部に希産する。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
花序1

花序2