オオチダケサシ(大乳茸刺)

Astilbe rubra


オオチダケサシ1

  • 科名・属名 : ユキノシタ科 チダケサシ属
     注.APGV分類では、学名(A. chinensis)

  • 特徴 :
     草丈15〜50cmの多年草。
     葉は2〜3回3出複葉で、小葉は楕円形〜長卵形。縁には不揃いの重鋸歯がある。表面は緑色、裏面の脈上に褐色の毛がある。
     花は花茎の上半部に螺旋状につき、密に花をつける。花弁は線形、淡紅色で長さ約5mm。
     花軸の中部から上部に長さ1〜2mmの褐色の縮れた綿毛を密生する。

  • 分布・生育地 :
     九州(長崎県対馬) (国外:朝鮮、中国、アムール、ウスリー)
     川岸の岩上や沢沿い

  • 花期 :   7〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2006年7月30日  長崎県対馬
     中・全体2、以下全て    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     岩上に小さなピンクの花が見えた。時期的に少し早いかなと思っていたが、気の早い株が歓迎してくれたようだ。
     大陸系の植物で、日本では対馬だけに知られている珍しい花だ。
     チダケサシによく似ているが、根出葉が2〜3回3出複葉、花軸に縮れた綿毛が密生する、花弁がほぼ線形で長さ5mm程度と長いことが違いとされている。
     和名からもっと大きい花と想像していたのだが、15cm足らずの株に花をつけていた。
     図鑑では大きいものは高さ50cmとあり、花の盛期にはもう少し大きくなるとのことのようだ。
     その日は35度を超える猛暑にもかかわらず、沢沿いの林下は涼しく、心ゆくまで撮影した。

  • 葉

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オオチダケサシ2

花序