センダイソウ(仙台草)

Saxifraga sendaica<


センダイソウ1

  • 科名・属名 : ユキノシタ科 ユキノシタ属

  • 特徴 :
     草丈5〜20cmの多年草。
     茎は直立し、互生する膜質の鞘状葉に包まれる。
     葉は上部につき、葉身は卵形〜卵円形で浅く7〜11裂し、長さ5〜17cm。質は厚くて光沢があり、疎らに毛がある。葉柄は3〜12cmと長く、基部に托葉がある。
     花は散房状の花序となる。花弁は5個、白色で線状披針形、花時に大きく平開し、大きさは不同。下側の花弁1〜2個は他より長く、長さ15〜20mm、上側の3個は長さ5〜9mm。萼裂片は披針形で直立し、長さ約4mm。雄しべは10個、長さ5〜7mm、花糸は淡緑色、針形、裂開直前の葯は橙赤色。
     果実(刮ハ)は腹側の花柱間で縫合線に沿って裂開する。

  • 分布・生育地 :
     本州(紀伊半島)、四国、九州 (国外:日本固有)
     山地谷沿いの湿った岩上

  • 花期 :   9〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2015年9月28日  高知県
     中上・全体2、以下全て    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     ややオーバーハング気味の岩壁、その基部に遠くからも白い花が咲いているのが見える。
     以前7月に訪れた時に葉は見ていたものの、花を咲かせると全く雰囲気が異なっていた。
     近づくと花弁の大きいジンシソウとこの花が混生して咲いていた。
     花期はどうかと目を凝らすと、裂開直前の橙赤色の葯のついた花が半分程度あり、美しい状態だった。
     見る限り、葯は裂開するとすぐに落ちるようで、花期的には一番いい状態だった。
     センダイ(仙台)の和名がつけられいるが、襲速紀(そはやき)要素の一つで紀伊半島〜四国〜九州のラインにのみ分布し、発表されたとき基になった図の産地がsendaiとなっていたため間違ったものとされている。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
センダイソウ2

花序

花