シロバナネコノメソウ(白花猫の目草)

Chrysosplenium album


シロバナネコノメソウ1

  • 科名・属名 : ユキノシタ科 ネコノメソウ属
     注.APG分類では、学名(C. album var. album)

  • 特徴 :
     草丈5〜10cmの多年草。
     全体に白い軟毛が多く、走出枝は花後伸長する。
     根出葉は花時にはなく、葉は対生し、扇形〜円腎形、長さ2〜10mm、幅3〜16mm。先は5〜9個の半円形の鋸歯があり、基部は鈍形〜くさび形。葉柄は長さ0.3〜3cm。茎葉は1〜2対対生する。
     花は茎の先に集散花序となり、径3〜5mm。花柄は長さ1〜4mm。花弁はなく、萼片は4個、白色で直立し、長卵形で先端は鋭形、長さ3〜5mm。雄蕊は8個で萼片と同じかやや長い。葯は裂開前は暗紅色、後黒紫色。
     果実(刮ハ)は斜開し、嘴は同長で萼から突き出る。

  • 分布・生育地 :
     本州(近畿以西)、四国、九州 (国外:日本固有)
     沢沿いの樹林下の湿地

  • 花期 :   3〜4月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2003年3月29日  福岡県朝倉市
     中・全体2 2003年3月27日  島根県出雲市
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・葯黄色と混生 2003年3月29日  福岡県朝倉市
     左下・花 2003年3月27日  島根県出雲市
     右上・葉、右下・茎 2018年3月31日    同  上

  • 撮影記 :
     近畿から以西に分布し、それより東に分布するハナネコノメソウと棲み分けている。
     ハナネコノメソウに比べると少し大きくて毛が多く、萼片の先も丸くない。
     春早く咲くため、なかなか撮影の機会がなく、満足のいく写真が写せたのは最近のことだ。
     3〜4月頃、西日本の沢沿いの湿った樹林下では割合によく見られる。
     中には、中下の写真のように暗紅色である葯が白色のものもあった。

  • 葉

    茎

    同じ科の仲間の花
シロバナネコノメソウ2

葯黄色との混生

花