ワタナベソウ(渡辺草)

Peltoboykinia watanabei


ワタナベソウ1

  • 科名・属名 : ユキノシタ科 ヤワタソウ属

  • 特徴 :
     草丈30〜60cmの多年草。
     根出葉は1個で大きく、葉身は円形、径15〜35cm、掌状に7〜9に中裂〜深裂する。裂片は鋭頭で細く、幅よりはるかに長い。葉柄は長さ約30cm。茎葉は根出葉と同形で小さく、葉柄は短い。
     花は花茎の先に数個つき、初め下を向いて咲くが、後に上向きになる。花柄は長さ2〜5mm。花弁は長楕円形で鋭頭、淡黄色で、長さは8〜15mmで不同、腺毛を密生する。萼筒は鐘形、径約6mm、下半分は子房と合着する。裂片は三角形で鋭頭、長さ約4mm。雄しべは10個、長さ約3mm、裂開前の葯は黄色で、後黒紫色に変わる。
     果実(刮ハ)は狭卵形〜楕円形、長さ10〜13mm。

  • 分布・生育地 :
     四国(愛媛、高知)、九州 (国外:日本固有)
     深山の林下

  • 花期 :   6〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2003年7月5日  大分県由布市
     中上・全体2 2009年6月26日    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 2003年7月5日    同  上
     左下・花 2009年6月26日    同  上
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     本州中部以北に分布するヤワタソウの仲間で、葉が裂けるところが異なっている。
     深山にあって不便な場所が多く撮り残していたが、ある時、九州の比較的行きやすい場所にあるのを知り、花仲間と出かけた。
     梅雨時であったが何とか雨には降られずにすんだものの、台風並みに風が強く、風下の山陰にもかかわらずブレブレ写真のオンパレードとなり、まともな写真は数少なかった。
     和名は発見者の渡辺氏から付けられている。

  • 葉

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ワタナベソウ2

花序

花