ヤマハナソウ(山鼻草)

Saxifraga sachalinensis


ヤマハナソウ1

  • 科名・属名 : ユキノシタ科 ユキノシタ属
     注.APGV分類では、チシマイワブキ属となり、学名(Micranthes sachalinensis)

  • 特徴 :
     草丈10〜40cmの多年草。
     根茎は短く、葉を多数束生する。
     葉は根出のみで、葉身は長卵形〜卵形、長さ(1.5〜)4〜10cm。先は円頭〜鈍頭、基部は急に細まって柄状になり、縁には不揃いの鈍鋸歯がある。質は肉質で茶褐色の軟腺毛がある。
     花序は円錐状で、まばらに白い花を多数つける。花弁は白色、倒卵形で、長さ3〜4mm、耳はなく、基部にごく短かな爪があり、花時には開出する。萼裂片は長卵形、長さ約2mmで、反曲する。雄しべは10個、長さ約4mm、直立する。花糸は長紡錘形、裂開前の葯は黄色〜橙黄色。子房は上位。心皮は基部でわずかに合着し、先は次第に細まって花柱となる。
     果実(刮ハ)は長さ4〜6mm、腹側の花柱間で縫合線に沿って裂開し、上部はほぼ平開する。種子は紡錘形、長さ約0.7mm、十数条の縦稜があり、一部に乳頭状突起がある。

  • 分布・生育地 :
     北海道 (国外:サハリン)
     湿った岩上

  • 花期 :   5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1984年7月20日  北海道利尻岳
     中・全体2 1990年5月27日  北海道札幌市
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花 1984年7月20日  北海道利尻岳
     右下・葉 1991年6月23日  北海道札幌市

  • 撮影記 :
     和名のヤマハナ(山鼻)は、札幌市の川沿いの岩場のある場所の地名で、そこからつけられている。
     湿った岩上や岩礫地に生え、低地だけでなく高山にもあり、上の写真は利尻岳の山頂付近で撮影した。
     札幌市の撮影場所は郊外の渓谷で、遊歩道沿いに多くの花が見られる楽しい場所で、何度も通った。
     ユキノシタ科の植物で、花弁の丸いユキノシタといった感じである。

  • 根出葉

    同じ科の仲間の花
ヤマハナソウ2

花