ヒュウガナベワリ(日向舐割)

Croomia hyugaensis


ヒュウガナベワリ1

  • 科名・属名 : ビャクブ科 ナベワリ属

  • 特徴 :
     草丈30〜50cmの多年草。
     茎は直立して上部は傾き、やや細く、緑色〜淡い赤褐色で翼がない。
     茎葉は4〜6個つき、心形で長さ5〜15cm、幅3〜8cm。5〜7脈があり、基部は心形、縁はやや全縁、下面は光沢がある。
     花は少なく葉腋に数個が単生し、径8〜10mm、黄緑色または下半部のみ暗紫褐色。花被片は4個、三角状卵形で縁はやや反曲し、内花被片は外花被片より少し短い。花糸は長さ3〜4mm、径1〜1.5mm。苞は線形〜さじ形で顕著、長さ1〜5mm。

  • 分布・生育地 :
     九州(宮崎、鹿児島県) (国外:日本固有)
     山地林下、林縁

  • 花期 :   4月

  • 撮影月日・場所 :
     2016年4月14日  宮崎県
     中上、以下全て(右下・葉を除く)    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     右下・葉 2019年4月15日    同  上

  • 撮影記 :
     この日は最近(2012年)発表されたばかりのナベワリ属の2つの新種に出会え、満足の1日となった。
     いずれも林下に生え、事前に調べていなかったら違いがわからないほどだった。
     コバナナベワリとよく似ているが、@花が径1cm程度と大きく A花糸も長さ3〜4mm、径1〜1.5mmと太く、長いこと B茎が細く緑色〜淡赤褐色 C苞がはっきりし、さじ形〜線形で長さ1〜5mmある D葉が4〜6個で5〜7脈ある、などが違いとされている。
     以前ナベワリ類は2種しか知られていなかったが、四国や九州で新しい種が発表され、今では5種も記録されている。
     夢中になって撮影しているうち、いつの間にか杉林下は薄暗くなっていた。

  • 茎葉

    葉

    同じ科の仲間の花
ヒュウガナベワリ2

花序

花