シコクナベワリ(四国なべ割)

Croomia kinoshitae


シコクナベワリ

  • 科名・属名 : ビャクブ科 ナベワリ属

  • 特徴 :
     草丈40〜60cmの多年草。
     葉は互生し、卵状楕円形で、長さ7〜14cm、幅2.5〜7.5cm。先は急に尖り、基部はわずかに心形、縁には不規則な細かい鋸歯があり、裏面に光沢がある。葉柄は1.5〜2.5cm。
     花は葉腋から長さ3〜5cmの細く湾曲した花柄の先に垂れ下がって咲き、花被片は4個、黄緑色で平開し、長さ5〜8mm、幅3〜5mm、4個の大きさはほぼ同じで先端は微突端となる。花糸は黄緑色で細長く、わずかに湾曲する。

  • 分布・生育地 :
     四国 (国外:日本固有)
     林下

  • 花期 :  4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     2014年4月21日  高知県高知市
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花、以下全て    同  上

  • 撮影記 :
     2012年に発表された新しい種で、ナベワリに似ているが、@4個の花被片がほぼ同形、同大で、先端が微突端になる A花糸が黄緑色で細長く、わずかに湾曲する B葉の縁に不規則な細かい鋸歯がある ことなどが違いとされる。
     四国に分布するというので、四国のナベワリの写真をチェックしたが、花被片の内の2個がかなり小さいナベワリだった。
     点々と自生地があるようで、4月、そのうちの一つ高知市の自生地を尋ねた。
     竹の混じる植林地を通る山道の法面、ポツポツとこの花が咲いていた。確かに花被片は2個がはっきりと小さいナベワリと異なり、若干の差はあるものの4個ともほぼ同じ大きさだった。
     四国の自生地ではナベワリとは混生せず、お互いに住み分けしているようだ。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
花1

花2

花3