ホシザキシャクジョウ(星咲錫杖)

Oxygyne shinzatoi


ホシザキシャクジョウ1

  • 科名・属名

  •  ヒナノシャクジョウ科 ホシザキシャクジョウ属

  • 特徴

  •  草丈1〜1.5cmの腐生植物。
     根茎は分岐して伸び、長さ2〜3cm、径1〜1.5mm。
     茎は単立または少し分枝し、鱗片が疎らにある。
     花序は普通分枝し、花被片は青色で壷形6深裂し、長さ5mm。辺縁は内側に巻き、裂片の先端は尾状に伸びる。花筒は鐘形で長さ5mm、先端は幅2.5〜3mm、縦に6本の条がある。花被は宿存性で果実上に輪生する。
     果実は倒円錐形で長さ約3mm、種子は楕円形、種皮は透明質で表面は乳房状。

  • 分布・生育地

  •  沖縄  常緑樹林下

  • 花期
  • : 9〜10月

  • 撮影月日・場所

  •  2011年9月24日 沖縄県
     中、下   同 上

  • 撮影記

  •  蒸し暑い樹林下、落ち葉の上に目を凝らすと、ブルーの小さな花が見えた。そっと落ち葉をどけると、さらにいくつかの株も目に入ってきた。
     目を近づけると、6本の触手を伸ばしたイソギンチャクのような形、目的のこの花だ。
     この科の植物はタヌクノショクダイをはじめ変わった形のものが多いが、それにしても変わった形でその上素晴らしいブルーだ。
     横に伸びる根茎の上に順に花をつけるようで、下の写真のようにまだ咲いている花がある一方、すでに丸い種子を実らせている株が同居している。
     どこにでもあるような何の変哲もない常緑樹林下であるが、発生する場所は限られるようだ。湿度や日当り、構成樹種等の関係があるのだろうか。
     2度目の挑戦でやっとこの花に出会えたが、最近屋久島でこの花によく似た「ヤクノヒナホシ」という種が見つかったそうだ。この花にもぜひ出会いたいものだ。

    同じ科の仲間の花
ホシザキシャクジョウ2

ホシザキシャクジョウ3