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 - 科名・属名 : ホンゴウソウ科 ウエマツソウ属
  注.APG分類では、これまで分かれていたウエマツソウ属(Sciaphila)とホンゴウソウ属(Andruris)が統一され、新たにホンゴウソウ属(Sciaphila)とされた  
 - 特徴 :
  草丈4〜8cmの多年草。菌従属栄養植物。 
 根茎は白色、地上茎は直立し、全体に赤紫色。 
 葉は鱗片状で、卵形〜狭卵形、長さ2〜3mm。 
 花は雌雄同株、茎頂に長さ0.5〜2cmの総状花序となり、3〜12個の花を一方向に寄って密につけ、上部に雄花、下部に雌花がつく。苞は長さ2〜3mm。 
 雄花は径(2.3-)3.1〜5.1mm、花被は(4-)5〜6裂し、細い線形で開出し、長さはそれぞれ違いがあり、長さ0.8〜2.3mm、幅0.5〜0.8mm。雄しべは2〜3個、葯は2室。花糸は基部で合着する。 
 雌花は径2.9〜4.8mm、花被は6〜7裂し、狭卵形〜卵形、長さ1.8〜2.5mm、幅」0.5〜1mm。離生心皮は30個以上で、球形に集まり、長楕円形で先は鈍頭、長さ約0.6mm。柱頭は根棒状、長さ0.6〜0.7mm、乳頭状の突起がある。 
 果実は心皮が集まって集合果を作る。  
 - 分布・生育地 :
  本州(東京都伊豆諸島) (国外;日本固有)  林床の落葉の間  
 - 花期 :  6〜7月
  
 - 撮影月日・場所 :
  上・全体1 2019年6月30日  東京都伊豆諸島  中上・全体2、以下全て    同  上  (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)  
 - 撮影記 :
 
 海が荒れ、同行者の何人かは船酔いでゲッソリした状態で島に上陸した。 
 島も小雨がパラついている上風も強く、撮影にはかなり条件が悪い。 
 それでも地元の方の案内で目的の花を何とか撮影し、戻る途中この花を教えてもらった。 
 その時はウエマツソウと教えられたが、以前見た株に比べると花が密集している感じだった。 
 その後(2020年)、この花は神戸大の末次健司氏の調べでウエマツソウとは、花が密集してつき、雄花が長さ3.1〜5.1mm小さく(ウエマツは5.5〜6.5mm)、花被片も少しずつ違う形であることなどから別種として発表された。 
 そこで何とか論文を訳して(誤訳もあるかも)アップすることにした。 
 APG分類でホンゴウソウ属と統合されたこの仲間は、南西諸島でも新しく何種かが見つかり発表されているが、小さいうえに違いも細かい点が多いので区別が難しい。  
 
  
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