ハナビゼキショウ(花火石菖)

Juncus alatus


ハナビゼキショウ1


  • 科名・属名 : イグサ科 イグサ属

  • 特徴 :
     草丈20〜40cmの多年草。
     根茎は匍匐し、節間は短い。
     茎は2稜形で広い翼がある。
     葉は著しく扁平の剣状線形円筒状で、幅4〜5mm。多管質で隔壁は明瞭、葉耳は小型。
     花序は5〜40の頭花からなり、頭花は半球形で4〜10花つく。花被片は披針形で鋭頭、緑色で長さ3〜4mm、内外片ともほぼ同長。雄しべは6個、花被片の2/3長、葯は長楕円形で花糸よりはるかに短い。
     果実(刮ハ)は3稜状長楕円形〜卵形で先端は凸頭、褐色〜赤褐色で強い光沢があり、花被片より長い。種子は倒卵形で鉄錆色。

  • 分布・生育地 :
     本州〜九州 (国外:朝鮮、中国)
     河川敷、池沼の湿地、放棄水田

  • 果(花)期 : 5〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2022年5月23日  神奈川県川崎市
     中上・花序、中中・花    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・果序 2016年7月19日  千葉県山武市
     左下・果実 2021年5月4日  宮崎県串間市
     右上・種子    同  上
     右下・葉 2021年5月30日  神奈川県川崎市

  • 撮影記 :
     コウガイゼキショウと名のつく仲間は数種類あるが、初夏〜夏にかけて花をつけるのは、本種とコウガイゼキショウの2つである。
     どちらもよく似ているが、違いは本種の茎の翼が広く、雄しべが6個あることである。
     初め果期のものばかり見ていたが、やっと花期の株に出会え、雄しべが6個ある写真を撮影することができた。
     ただ、撮影したのは丘陵下の農道脇、山から染み出た水で道端が湿った場所で、農道に寝転がり接写していると、通りがかった人から奇異の目で見られ閉口した。

  • 種子

    茎

    同じ科の仲間の花
ハナビゼキショウ2(花序)

花

果序

果実(刮ハ)