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- 科名・属名 : イネ科 ヒメチゴザサ属
- 特徴 :
草丈30〜90cmの1年草。
稈の基部は長く這い、節から根を出す。葉身は披針形、長さ3〜15cm、幅6〜20mm。葉鞘は長毛が散生し、葉舌は切形で長さ1〜2mm。
花序は円錐花序となって散開して卵形になり、長さ13〜30cm。
小穂は卵形で長さ0.9〜1.5mm、2小花があり、側方から扁平。小穂の柄は著しく長い。
第1包類は無毛、竜骨はなく紙質で、3脈があり、長さ約1mm。第2包類は3脈があり、長さ約1.3mm。第2小花の護頴は無毛、長さ約1.2mm。革質、鈍頭で5脈があり、竜骨はない。内頴は護頴とほぼ同長、長さ約1.1mm、2脈があり、竜骨はない。葯は3本、長さ約0.7mm。
- 分布・生育地 :
沖縄、小笠原諸島 (国外:中国(南部)、台湾、東南アジア〜インド、ポリネシア) 薄日の当たる湿った林縁
- 花期 : 7〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2017年9月3日 沖縄県西表島 中上・全体2 2015年10月7日 沖縄県国頭郡 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花序 2017年9月3日 沖縄県西表島 左下・花 2015年10月7日 沖縄県国頭郡 右下・葉 2017年9月3日 沖縄県西表島
- 撮影記 :
南西諸島の車の入れない林道は、手を入れないと急速に荒れてきて、道端や林道の中央などに草が茂ってくる。
ただ、定期的に草刈など手入れされすぎた林道では見られない植物がいくつもあって楽しい。
そんな植物を観察しながら歩くと、大きな草丈に疎らに数多くの小穂をつけたこの花が目に付いた。
調べると本種で、後ろにチゴザサという名がついているように、花序は少しチゴザサに似た感じがある。
しかし、草丈が大きい上に小さな花を疎らにつける花の写真は難しい、写真でもよほど拡大しないと花序の様子さえわからない。
後日、撮影した写真の再チェックをしていた所、沖縄島北部でこの花を撮影していて、小さな花も咲いていた。
当時はチゴザサとして記録していたため気づかなかったので、写真を追加した。
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