トダシバ(戸田芝)

Arundinelia hirta


トダシバ1

  • 科名・属名 : イネ科 トダシバ属

  • 特徴 :
     草丈0.3〜1.2mの多年草。
     地下に伸長する地花茎がある。
     葉は線形、長さ15〜40cm、幅0.5〜1.5cm。やや内側に巻き、多少毛がある。
     花序は円錐状、長さ8〜30cm、先はややしな垂れ、緑色または紫褐色を帯びた小穂を多数つける。小穂は長さ3.5〜4.5cm、緩く軸に沿い、2個の小花があり、下方の小花は雄性でやや小さく結実せず、上方の第2小花のみが両性で結実する。芒はないか、あっても短く、不完全。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:朝鮮、中国、ウスリー)
     日当たりのいい山野の草地

  • 花期 :   8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2020年10月24日  東京都日野市
     中上・全体2 2021年9月27日    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花序 2020年10月24日    同  上
     中下・花、左下・小穂、右上・葉基部    同  上
     右下・葉鞘 2020年9月29日  神奈川県川崎市

  • 撮影記 :
     日当たりのいい草地なら割りと普通に見られる植物で、この写真も多摩川の中流部やその支流の堤防で撮影した。
     根茎が長く伸び、先端から稈を上げるので群生しているので、写真のように群生していることが多い。
     和名のトダシバ(戸田芝)は、埼玉県の戸田が原付近に多かったからつけられたといわれるが、その戸田市に住んでいたことがあるので何だか親近感がある。
     ただ、昔は荒川の河川敷でこの植物が生えるような草原が多かっただろうが、現在は工場や配送センターなどが密集していて、「戸田が原」の面影はない。

  • 葉基部

    葉鞘

    同じ科の仲間の花
トダシバ2

花序

花

小穂