ヤエヤマカモノハシ(八重山鴨の嘴)

Ischaemum muticum


ヤエヤマカモノハシ1

  • 科名・属名 : イネ科 カモノハシ属

  • 特徴 :
     草丈20〜90cmの多年草。
     根茎は太くて長く、鱗片に覆われ、砂中を匍匐する。
     稈は直立し、無毛か疎らに毛があり、稈の基部の節から根を出す。
     葉は花序の基部までつき、葉身は披針状長楕円形、長さ3〜12cm、幅6〜15mm。先は鋭尖頭、基部は心形。扁平で質は硬く、無毛。葉舌は長さ約0.5mm。
     花は穂状花序となるが、柄は短く最上の葉鞘から抜き出ないか、抜き出てもわずかとなる。花序は根棒状で直立し、長さ2.5〜5cm、小穂が密集する。小穂は長さ5.5〜6mm、芒はなく、第1包頴は革質、竜骨上には翼があり、第2包頴はボート形。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(八重山諸島) (国外:台湾、ミクロネシア、マレーシア〜インド)
     海岸の砂地(群生する)

  • 花期 :   4〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2019年5月9日  沖縄県西表島
     中上・全体2    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序1、右下・葉基部    同  上
     左下・花序2、右上・葉 2019年5月11日    同  上

  • 撮影記 :
     カモノハシ属の花は沖縄に多く何種か知られているが、詳細な解説があまりなく、同定は難しいことが多い。
     この花は海岸の砂浜に穂匐枝を長く伸ばすので群生していることが多く、写真でもわかるように花序が葉鞘から抜き出ないか、抜き出てもわずかというのが特徴である。
     西表島の砂浜にはクロイワザサやこの花が生えているが、海岸や海の色の素晴らしさに目を奪われ、目立たないこれらの花に気がつく人は少ない。

  • 葉

    葉基部・葉柄

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ヤエヤマカモノハシ2

花序1

花序2