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- 科名・属名 : カヤツリグサ科 カヤツリグサ属
- 特徴 :
草丈10〜30cmの多年草。
根茎は横に這い、赤みを帯びて長く伸び、やや相接して茎を出す。
葉は柔らかく、扁平、やや平滑で幅2〜4mm、茎より短い。
頭状花序はやや縦長の長楕円形、径5〜8mm、密に多数の小穂をつける。苞葉は2〜3個、葉状で著しく反曲して下向きにつき、長さ1.5〜6.5mm。
小穂は楕円形でレンズ形、長さ3〜3.5mm、4個の鱗片がある。鱗片は膜質で淡緑色、上方の2個は大きく、長さ2.5〜3mm、竜骨に透明だが膜質でない三角形状の小刺が数個あり、先端は外曲する凸点に終わる。
果実(痩果)は倒卵形で長さ約1mm、幅0.8mm。
- 分布・生育地 :
本州(関東地方以西)〜沖縄 (国外:中国、台湾、インド、インドネシア) 水田の畦や湿地
- 果(花)期 : 7〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2016年5月13日 沖縄県国頭郡 中上・全体2 2017年8月22日 東京都八王子市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花序1 2016年5月13日 沖縄県国頭郡 左下・花序2、右下・小穂 2017年8月22日 東京都八王子市
- 撮影記 :
田んぼの畦や湿った場所で見かける小さなカヤツリグサ科の植物で、日本にはこのほか仲間が数種あるが、南方系のものが多い。
関東地方辺りで多いのはヒメクグと本種で、非常によく似ているが、違いは本種の頭状花序がやや縦長であることや、小さな鱗片の縁(竜骨部)に三角状の小さな刺(右下の写真)があることだが、肉眼では分かり難くルーペが必要だ。
夏〜秋にかけての田んぼや畦には、カヤツリグサの仲間が色々と見られて面白いが、地味なことやまだ残暑が厳しいので、暑さに耐えるのも一苦労だ。
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