ヒメクグ(姫莎草)

Cyperus brevifolius var. leiolepis


ヒメクグ1

  • 科名・属名 : カヤツリグサ科 カヤツリグサ属

  • 特徴 :
     草丈10〜25(-30)cmの多年草。
     根茎は横に這って長く伸び、節からやや相接して茎と根を出す。
     葉は線形、長さ5〜8cm、幅2〜4mm。質は柔らかく、扁平でやや平滑。
     頭状花序は1個(稀に2〜3個)つき、球形で長さ5〜12mm、密に多数の小穂をつける。苞は3個程度つき、葉状で長い。
     小穂は長楕円形〜長楕円状披針形でレンズ形となり、4個の鱗片からなるが、下方の2個は小さく、成熟すると基部から脱落する。小穂は1小花からなる。
     鱗片は膜質、狭卵形で尖り、淡緑色で細脈があり、やや鈍頭。竜骨は平滑で先端は反曲しない。果実は広倒卵形、鱗片の約半分の長さ、柱頭は2個で長い。

  • 分布・生育地 :
     日本全土 (国外:朝鮮、中国)
     日当たりのいい水田、湿地

  • 果(花)期 :   7〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2016年9月30日  神奈川県川崎市
     中上・全体2 2015年8月23日  千葉県八街市
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序(花時) 2016年7月17日    同  上
     左下・花序2(果時) 2016年9月30日  神奈川県川崎市
     右下・小穂 2018年9月16日    同  上

  • 撮影記 :
     この花とよく似た種類で関東地方辺りでよく見るのは、他にアイダクグがある。
     2つともよく似ているが、違いはこの花の花序が球形で、竜骨に刺がなく平滑であることで、注意して見れば容易に区別できる。
     根茎が横に這って茎を出すため群生していることが多く、暑い盛りの夏の水田が我慢できればすぐに見つかる。

  • 小穂

    同じ科の仲間の花
ヒメクグ2

花序1(花時)

花序2(果時)