ヒメモエギスゲ(姫萌黄菅)

Carex pocilliformis


ヒメモエギスゲ1

  • 科名・属名 : カヤツリグサ科 スゲ属(ヌカスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈10〜40cmの多年草。
     匐枝はなく、叢生する。基部の鞘は褐色で、繊維に分解する。
     葉は幅1.5〜4mm。
     頂小穂は雄性、極めて細く、長さ1〜3cm、幅0.5〜0.7mm。雄小穂の鱗片の基部は合着し、コップ状(筒状)。側小穂は雌性、モエギスゲに比べ、やや離れてつく傾向にある。雌小穂は長柱状で、長さ1〜3cm。
     果胞は卵状紡錘形、やや3稜形で淡黄緑色、長さ2.5〜3mm、有毛。嘴は外曲する。
     別名 コップモエギスゲ

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方以西)〜沖縄 (国外:朝鮮、中国、台湾)
     アカマツ林内や草地

  • 果(花)期 :   4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2021年5月24日  大分県国東市
     中・全体2、以下全て    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     モエギスゲによく似ているが、雄小穂の幅が狭く、基部の鱗片の基部が合着しコップ状になること、果胞がやや小さいことなどが異なる。
     分布域もモエギスゲよりやや南に偏る傾向がある。
     関東地方にも分布しているとのことで探していたが見つからず、遠征した九州の海岸近くの松林の下で見ることができた。
     撮影した日は雨で、時間も夕方近く、傘を差してのての撮影は一層暗く、ピントを合わせるのにも苦労した。

  • 基部の鞘

    同じ科の仲間の花
ヒメモエギスゲ2

雄・雌小穂

雄小穂

果胞・果実