- 科名・属名 ：
カヤツリグサ科 スゲ属（ハクサンスゲ節） - 特徴 ：
草丈４０〜７０ｃｍの多年草。
根茎は短く密に叢生し、大きな株を作る。
葉は幅２〜３ｍｍ、濃緑色で縁はざらつく。
花序は４〜７個の無柄小穂をやや離れてつけ、長さ４〜８ｃｍ。苞は鱗片状、下方のものは刺状の葉身がある。
小穂は雌雄性、長さ５〜１０ｍｍ、数個の雌花と少数の雄花をつけ、栗褐色でやや光沢がある。
雌鱗片は卵形で鋭頭、栗褐色で緑色の１脈があり、長さ２．５〜３ｍｍで果胞とほぼ同長。
果胞は卵状楕円形、長さ２．５〜３ｍｍ、上部は急に短嘴となりって縁はざらつき、口部は凹形または２小歯。果実は長さ約１．７ｍｍ、柱頭は２岐。 - 分布・生育地 ：
北海道〜本州（中部地方以北） （国外：千島列島、サハリン）
高層湿原 - 果(花)期 ： ６〜７月
- 撮影月日・場所 ：
上・全体１ 2019年7月26日 群馬県尾瀬ヶ原
中上・全体２ 2018年7月24日 同 上
(上、中上は拡大写真あり、写真をクリック）
中下・小穂１ 2019年7月26日 同 上
左下・小穂２、以下全て 同 上 - 撮影記 ：
花の写真を始めてから２０〜３０回も訪れた尾瀬、最初は目立つ綺麗な花に目を奪われた。
その後、興味の範囲が広がるに連れ、目に入ってくる植物も大きく変わり、常に新しい発見があった。
このスゲもその一つで、気をつけて観察すると何ヶ所かで目にすることができた。
よく似たものにヒロハオゼヌマスゲがあり、葉の幅が広いという違いがあるほか、雌鱗片の長さがこの花では果胞とほぼ同長であるのに対し、ヒロハでは明らかに短いことなどが異なる。
同じ科の仲間の花
