コゴメスゲ(小米菅)

Carex brunnea


コゴメスゲ

  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 スゲ属(ナキリスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈40〜80cmの多年草。
     根茎は短く、密に叢生する。
     茎は3稜形で上部はざらつく。
     葉は線形で幅2〜4mm、質は硬く、黄緑色〜鮮緑色、茎よりも短い。
     小穂は茎の上部から長い柄を出し、1節に2〜6個小穂をつけ、全体で15個以上となる。小穂は雌雄性で雄花部は短く、下部のものは時に枝分かれし、長さ1〜2.5cm、幅2〜2.5mmと細い。
     雌鱗片は果胞の肩の高さまであり、ほぼ果胞全体を隠すことが多い。
     果胞は長さ2.5〜3mmと小さくて鱗片よりわずかに短く、脈は細くて多数あり、わずかに短毛がある。柱頭は2岐。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方以西)〜沖縄、小笠原 (国外:台湾、中国)
     平地〜低山地の疎林内、草地(沿海地に多い)

  • 果(花)期 :   9〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2015年10月8日  沖縄県国頭郡1
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花序 2015年10月9日  沖縄県名護市
     左下・小穂 2015年10月8日  沖縄県国頭郡1
     右下・葉 2015年10月7日  沖縄県国頭郡

  • 撮影記 :
     秋に咲くスゲ属は種類が少ないが、どれもよく似ていて同定はそんなに簡単ではない。
     三浦半島辺りでは海岸近くの草地で見かけるが、沖縄では沿海地よりも低山地の疎林下に多い。
     良く似たナキリスゲは果胞にやや太い脈があり、密に毛があることで見分ける。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
花序

小穂