コイワカンスゲ(小岩寒菅)

Carex chrysolepis


コイワカンスゲ

  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 スゲ属(イワカンスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈15〜30cmの多年草。
     茎は叢生し、根茎は斜上してやや伸長する。匐枝を出して栄養繁殖する。茎は細く3稜形でやや平滑、基部の鞘は褐色〜栗褐色、古くなると繊維に分解する。
     葉は線形、幅1.5〜3mm。
     頂小穂は雄性、褐黄金色、根棒状で長さ1〜2.5cm、幅2〜3mm。側小穂は2〜3個、上部に接近してつき、雌性、長さ1〜2cm、幅3〜4mm。苞は刺状で極めて短い。
     雌鱗片は卵形で鋭尖頭、褐黄金色を帯び、長さ3〜4mm。果胞は雌鱗片より長く、狭長楕円形で長さ4〜5mm、淡黄色で不明瞭な細脈があり有毛、先はやや長い嘴となる。
     果実(痩果)は長楕円形でやや扁平な3稜形、長さ約3mm。

  • 分布・生育地 :
     四国、九州 (国外:日本固有)
     山地の風衝地、火山裸地

  • 果(花)期 :  5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2017年5月17日  鹿児島県霧島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中、下・小穂    同  上

  • 撮影記 :
     火山噴火で入山禁止措置が続く霧島山系、こういう報道が流れると登山客だけでなく観光客も激減する。
     実際には全面的に山やその周辺に入れないのではなく、一部だけが入山禁止なのだが。
     そんな霧島山で珍しい花や初めて見る花などを撮影し、火山礫地の斜面で一息入れると、足元のこのスゲに気がついた。
     初めショウジョウスゲかと思ったが、植生環境も違うし何となく感じも違う。帰って調べ本種と判断したが・・・。

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