クグスゲ(莎草菅)

Carex pseudocyperus


クグスゲ1

  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 スゲ属(クグスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈30殻0cmの多年草。
     根茎は短く、密に叢生する。基部の鞘は淡色。
     葉は硬く、幅5〜7mm。
     小穂はやや接近してつき、頂小穂は雄性、側小穂は雌性、円柱形で長さ2〜5cm、幅6〜8mm、柄があって点頭する。苞は葉身が長く鞘はない。
     果胞は長さ4〜5mm、熟すと著しく開出し、光沢があり、多数の脈があり無毛。先は次第に細まって長い嘴となり、口部は直立して2深裂し、裂片は直立する。柱頭は3岐。

  • 分布・生育地 :
     北海道(道東)、本州(青森、群馬、長野県) (国外:シベリア〜ヨーロッパ、北アメリカ)
     川岸や池端の水湿地

  • 果(花)期 :   6〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2016年6月3日  長野県
     中上・全体2、以下全て    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     同じクグスゲ節のジョウロウスゲに似ているが、雌小穂が円柱形であることが異なる。
     非常に珍しい種類で絶滅危惧種1A類(CR)に指定され、北海道と本州の数ヶ所にのみ生育が知られている。
     そのうちの1ヶ所、長野県の自生地で撮影したが、小さな湿地にわずかの株が生えているだけで、埋め立てられたりしたらすぐに絶滅してしまうと心配になった。
     ただ、側小穂は雌性とされているが、先に小さな雄花部をつけた株もあり、雑種ができているのかもしれない。

  • 同じ科の仲間の花
クグスゲ2

花序

雌小穂