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- 科名・属名 : カヤツリグサ科 ハリイ属
- 特徴 :
草丈40〜80cmの多年草。
根茎は長く泥中を這い、先端に小型の塊茎を作る。
茎は円くて灰緑色を帯び、径3〜4mm。中空で内部の所々に横膜(隔壁)があるので、乾くと節があるように見える。基部は長さ5〜20cmの葉鞘で包まれる。群生することが多い。
小穂は茎の先に茎とほぼ同じ太さの円柱形となり、長さ2〜4cm、径3〜4mm。鱗片は狭長楕円形でらせん状に並び、黄緑色で長さ6〜8mm。やや厚く、光沢はない。柱頭は2個。
果実は倒卵状で長さ約2mm。柱基は円錐形、刺針は果実より長く、上端に下向きの小剛毛がある。
- 分布・生育地 :
本州(関東、北陸地方以西)〜九州 (国外:朝鮮) 池、沼、水田の水中
- 果期 : 7〜9月
- 撮影月日・場所 :
2015年8月29日 広島県東広島市 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 下・小穂 同 上
- 撮影記 :
道端の池に咲くサイコクヒメコウホネを撮影し、他にも何かないかと周辺に散在する池を見ていると、小さな池の群生する草の間に白いこの花が咲いていた。
まだ雌しべを出したばかりの初期の状態で、この後雄しべが出、そして果実という段階に進むようだ。
カヤツリグサ科の植物なので、本来なら果実の状態を載せるべきなのだが、糸状の雌しべの姿が美しかったので花を載せた。
正月料理に使われるクワイ(慈姑)は、カヤツリグサ科の植物ではなくオモダカ科の植物で、その植物に似て根元に塊茎を作り、色が黒いことから和名がつけられているようだ。
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