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- 科名・属名 : カヤツリグサ科 カヤツリグサ属
- 特徴 :
草丈50〜100cmの多年草。
秋に細長い根茎を伸ばし、その先に小さな塊茎を作って越冬する。
茎は3稜形でやや太く、平滑。
葉は線形、長さ50〜60cm、幅5〜8mm。
花序は茎の先につき、5〜8個の花序枝を出し、その先からさらに2〜3個の穂状小花序を出す。穂状小花序は長さ2〜4cm、赤褐色〜紫褐色を帯び、やや膨れたレンズ形で長さ1〜2cm、幅2〜2.5mmの小穂を疎らにつける。小穂には約20個の小花が2列に並んでつく。
鱗片は広卵形、長さ2〜2.5mm、鈍頭で竜骨は円くて緑色、縁は内曲する。
果実はほぼ円形、長さ1.3〜1.5mm、黄白色から熟して赤褐色になる。
- 分布・生育地 :
日本全土 (国外:朝鮮、中国、台湾、インド〜ヨーロッパ) 湿田、湿地
- 果(花)期 : 8〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2016年9月2日 長野県北佐久郡 中上・全体2 同 上 中下・全体3 2018年12月3日 沖縄県国頭郡 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 下・花序 2016年9月2日 長野県北佐久郡 右上・小穂 2018年12月3日 沖縄県国頭郡 右下・鱗片 同 上
- 撮影記 :
小穂が赤褐色〜紫褐色となるので割合によく目立つが、湿地や湿田など比較的湿った場所に多いため、最近は湿田の減少とともに生育地が減ってきているようだ。
長野県の山間部、水が張った休耕田は長靴を履いていても足が埋もれるほどだったが、本種やカワラスガナが群生していた。
花をよく見ると、小穂の鱗片の間から白い糸状の柱頭が顔を出していて面白い。
以前は、休耕田でも花が見えない時はパスしていたが、カヤツリグサ科に興味を持ち始めると、多くの種類の植物が見られることにびっくりしている。
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