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- 科名・属名 :
カヤツリグサ科 スゲ属(タマツリスゲ節)
- 特徴 :
草丈20〜50cmの多年草。
根茎は短く叢生し、基部の鞘は淡色。
葉は鮮緑色、幅2〜5mm。
頂小穂は雄性、淡緑色、線形で長さ0.5〜1.5cm。側小穂は雌性、やや細い円柱形で長さ1〜2cm、上方のものは柄が短い。苞は有鞘、葉身は小穂より著しく長い。
雌鱗片は白膜質で中肋は緑色、先は鈍頭または鋭頭、長さは果胞の半分程度。
果胞はやや直立し、長さ4.5〜5.5mm、幅はやや狭い。嘴は長く、口部は凹形またはやや斜めに切れ、有脈で無毛。柱頭は3岐。
- 分布・生育地 :
本州(中部地方以北) (国外:日本固有) 亜高山帯の湿った樹林下、湿り気のある草原
- 果(花)期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2018年7月19日 長野県栂池高原 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・雄、雌小穂、以下全て 同 上
- 撮影記 :
登山口へ向かう山道を歩き始めると、針葉樹の林との間の湿った草地にこのスゲが生えていた。
見た目は平地〜低山地に生えるコジュズスゲに似た感じだったが、全体にやや大きく、雌小穂につく果胞の数も多く、事前に調べてきた本種の特徴と合致していた。
早速見つけたと喜んで撮影を始めたが、目立つ花があるわけではない草叢に三脚をセットしカメラを向けている姿を見、通りがかりの登山者から「何か珍しいものでもあるのか」と何度も尋ねられた。
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