ニシノホンモンンジスゲ(西の本門寺菅)

Carex stenostachys var. stenostachys


ニシノホンモンンジスゲ

  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 スゲ属(ヌカスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈30〜50cmの多年草。
     根茎は短く、密に叢生し、大株になり、匐枝はない。
     葉は細く、有花茎と同長か長く、幅は2〜3mm。基部の鞘は暗栗褐色で硬い。
     小穂は3〜5個、頂小穂は雄性、褐色、線柱形で長さ2〜3.5cm、幅2mm。側小穂は2〜4個、やや離れてつき、雌性、短い円柱形で長さ1〜3cm、下方のものは柄がある。苞は小穂と同長かやや短い。
     雌鱗片は倒卵形で円頭、凸端、栗褐色で長さ2〜3mm。果胞は長さ約3mm、短い嘴があり、口部は2小歯。有脈で無毛。痩果は長さ約2mm、頭部は環状の付属体となる。柱頭は3岐。

  • 分布・生育地 :
     本州(新潟県以西の日本海側) (国外:日本固有)
     草地、林縁、落葉樹林下

  • 果(花)期 :   4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2017年4月25日  新潟県岩船郡
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・雄雌小穂、以下全て    同  上

  • 撮影記 :
     カンアオイ類の撮影に訪れた新潟県の山中、暖かい春だったことでほとんど雪はなく、芽吹き始めたばかりの樹林下は明るい。
     そんな林下や斜面で目的のカンアオイを見つけホッとして辺りを見回すと、何種かのスゲが生えているのが目に入った。
     オクノカンスゲとともに生えていたのは、日本海側に分布するこのスゲだった。
     匐枝がなく密に叢生するため大株になり、沢山の小穂を上げていた。

  • 基部の鞘

    同じ科の仲間の花
雄・雌小穂

雌小穂